□ 売上げ目標 平成14年10月23日
‘住宅業界’は、建設産業の中でも特殊な業界。しっかり自分で、自社で計画をつくり売上げ目標計画を立てることができる。先週ハウスメーカーの7.8.9月の3ヶ月間の特別キャンペーン期間、東日本全体での営業担当社員の売上げ上位社員の表彰式に行って来た。場所はお台場のリゾートホテル。ハウスメーカーも必死の営業展開を繰り返している訳だが売上げも今一つ。それでも特別キャンペーン、売上げ目標を定める事によって全体ではまずまずの目標達成。自分の会社の担当社員もみんなで毎日営業戦略を組み立てながら真剣そのもの、それなりの成果を生み出した。広告チラシは集客の道具それ以上の踏み込みがなければ、展示場もただ無駄な経費がかかるだけの仮想空間、知り合いに自分達の住宅の附加価値をいかに売り込むか、理解してもらうか、ネットワークづくりの構築が大切だ、決して価格競争には参加しない、附加価値を納得してもらおうと意気込んで住宅を売ってきた。住宅業界は売上げ目標はきちんと自分で立てることが出来るし、それを裏付ける戦略も練ることが出来る。 ‘公共工事’。右肩上がりの日本経済と共に歩んできた建設業界。売上げ目標をそんなに意識しないでもやってこれたのが現実。ここ数年一気に建設業界にとって逆風が吹いている。なかなか売上げ目標は立てられない。政治の流れが変われば新しい予算はつかなくなるし、政策の変化と共に仕事のやり方も内容も変わってしまう。景気の下支えとしての公共工事の果たす役割をもう一度見直す政策に変わる事を期待するか、天候の変化を待つ事くらいしかないのかも知れない。丁寧なものつくりに専心するだけだから売上げ目標は立てられない。待ちの経営に迫られる。売上げ目標をきちんと立てられない訳だから経営目標も立てにくいし、ましてや経営理念も看板だけになってしまう。自立できない体質が地方の建設業界となる。 経営を評価する手法は沢山ある。規模の拡大を評価する市場占有率、売上成長率etcと経営の効率を評価する投下資本利益率、株主資本利益率etcの2つの考え方に大きく分けられる。効率経営は時代の流れ、成長性を評価する経済的付加価値(EVA)まで進んでいる企業もある。「量の経営」から「質の経営」、キャッシュフロー経営への脱皮。「売る」ことを基本に価格競争から脱皮した自立した建設業の在り方が問われているのである。
|