□  キャッチボール                                平成14年8月27日



 今年みたいに本当に暑い夜がつづくとなかなか寝つかれない。寝つかれたとしても睡眠は浅くなる。何十年ぶりかに小学校4年生の子供とキャッチボールをした。キャッチボールの始めは、そんなに乗り気でもなかったのに、いつの間にか熱中してバットでノックをしたり、ピッチャーとキャッチャーになったりして1時間以上もみっちり汗をかいた。

 盆休みの最中に、私の家の前の公園で父親と親子3人でマウンテンバイクに乗ったりして身体を動かしている知り合いの家族連れに会った。見るからに日焼けしてスポーツ好きそうな家族。大人の会話のまわりをじっとしていることなくぐるぐるまわっている小柄な小学生。聞くところによるとマラソンが得意。子供のトライアスロンにまでチャレンジしている。最近は、TVゲームなどにしがみついて色白の子供が多いし、夏休みなのに麦わら帽子をかぶっている子供の姿は殆んど見かけない。子供の無邪気さに感激して、グランドに降りてキャッチボールを始めたのである。

 「睡眠の量」は「睡眠の深さ」と「睡眠の時間」の掛け算によって計算できる。「快眠」は「深い眠り」の事であり健康にとって大きなテーマ。「快眠」の秘訣は規則正しい生活とか入浴のすすめ、適度な運動から始まって、首のうしろを冷やす、足の裏を冷やす、固い布団で寝る、香気を漂わせる・・・など数え上げればきりがない。睡眠薬としての精神安定剤も、医者に行けばストレス社会の所為か、かなり楽に処方してくれるがあくまでも睡眠導入剤でしかない。下手をすると量は日増しに増加するし、アルコールと併用まで始まって、寝入りばなだけの効果になるし、おまけに止めた時のリバウンドの激しさは頭痛を伴ったりかなり辛いものがある。

 無邪気になってキャッチボールをした後の睡眠は何にもかえがたい「深い眠り」が訪れた。筋トレをしたあとの身体が冷えてくる時の眠りも捨てがたいものがあるが、精神がリラックスした上での適度な肉体疲労に「快眠」をもたらす効果はやってくる。小学4年生の日に焼けたスポーツ少年との無邪気な遊びに忘れていたものを思い出したのである。

 

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