□ 身体からの危険信号                                                            平成19年9月27日


 もともと何かをするとすぐに頭が痛くなった。寝ていなかったり、風邪気味だったり、煙草を吸い過ぎたりしたら、症状が出るのは頭が痛くなることから始まった。そんな中でも特に筋トレ、激しくやった後は必ず翌朝からの頭の痛みが強くて耐えられない。週に2,3回、定期的に筋トレをしていれば痛くはならないが、2週間ぐらい間をあけた時の筋トレは要注意だ。寝ているときから痛みが沸いてくるのが分かる。その後放っておけば丸一日痛みに悩まされる。こんな時は痛み止めの薬、「ロキソニン」が欠かせない。どこかに旅行に出かけた時も注意しないと痛みが起きてくる。2日目の夕方あたりが危険な時間帯になる。歩き回って疲れだすと、痛くなりそうな雰囲気が頭の後ろからやってくる。頭が痛くなればせっかくの旅行も動きは鈍くなるし、台無しになってしまう。頭の痛みは悩みの種である。

 それでもいつも頭痛の原因は分かっていたし、時間もそんなに長く続かないからあまり気に留めないで過ごしてくることが出来た。筋トレも暫くぶりにやるときは、負荷をそれほどかけないで徐々に再開すれば頭痛にはならない。後はコンスタントに繰り返すようになれば負荷をかけても大丈夫だ。もちろん呼吸をしっかりセオリー通りしなければならないし、乳酸をためないような最後のストレッチも大切だ。そして、旅行で頭が痛くなるのは手荷物を持ち続けるのが原因、僧房筋が張ってくるから頭が痛くなる。肩こりで頭が痛くなる、あの状態だ。手荷物を上手に持ち替えるか、ショルダーにすれば僧房筋に負荷がかからない。おそらく筋肉をつけすぎた身体になっているから圧迫された筋肉の所為できっと頭が痛くなる。

 ところが先日の強烈な頭痛には驚いた。朝から残暑が厳しかった陽気の所為でもあるのかどうか分からないが、急に激しく痛み出した。結婚式で痛み出したのである。今流行の邸宅ウエディングだった。教会での式にも参加し、ガーデンでのセレモニーを終えて披露パーティーが始まった。始まると同時に新郎側の挨拶にマイクの前に立った途端に後頭部に激しい痛みが襲ってきた。締め付けられるような痛みだった。挨拶の最中だから途中でやめるわけにはいかない、痛い頭に耐えながら最後まで何とか喋り終えた。席に戻るとまだ痛い、これ以上居ると何が起きるか分からないような不安感が付きまとう。初めての経験だから、何とかしようとの気持ちも起こらない。結局は飲み物に手もつけず、何も食べないですぐに途中退席してしまったのである。

 家に帰って血圧を測るといつもより高め、頭痛は続く。安静にするしかないと思って横になる、簡単には状況は改善されない。明日になれば収まると思って休んでみても、翌日も痛い。その後も痛みの強弱はあっても、消えていかない。一週間も続くといよいよ不安になって、知り合いの脳外科の医者に電話をすると「すぐ診る」といわれても夜に出かけるわけにも行かないから翌朝病院に出かけてMRIまでしっかりと撮ってもらった。診察結果はどこも異常なし、脳の中は健康そのものだった。それにしても耐えられないほどに続いたあの痛み、あれこれ考えてみると原因は過度のストレス、「緊張型頭痛」と解釈するのがきっと正しい。ストレス過多、水分を摂りすぎ、奥歯の噛み合わせの不都合(この原因はあまり知られていない)、頭が大きくて姿勢が悪い、喫煙等々、いろいろな要素が考えられるが痛みは身体が発している危険信号、そろそろ身体に起こっている変化に真剣に向き合わなければならない歳になってきたということか、もう無茶は出来ない。


                                          (青柳 剛)

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